大学病院で働くメリットについては、教育体制がしっかりと確立されている点が挙げられる。この点については、大学病院で勤務することの大きなアドバンテージとなるのではないだろうか。むろん、他の総合病院やクリニックなどでも研修期間を設けるなどしているが、大学病院ほどしっかりとスケジュールを組むなどの余裕はないというのが実態である。

医師からのプレッシャーや同僚看護師との人間関係、患者やその家族への対応など看護師の果たす役割は極めて重要といえる。百戦錬磨のベテラン看護師でさえも、さまざまな悩みや懸念事項を抱えながらの業務となるケースも少なくない。新人看護師ともなれば、その苦労の大きさは容易に想像ができる。全てに当てはまるとはいえないが、大学病院では比較的、時間外勤務も少ないといわれる。この点についてもメリットといえる。多くの診療機関では人手不足の状況に直面しており、結果として時間外勤務を余儀なくされることが多く、問題視されていることを考えれば理想的だ。ワークライフバランスが叫ばれる中、他の診療機関も見習うべきかもしれない。

同期入社が多いというのも、大学病院ならではの特徴である。同じ環境で勤務する仲間に同世代がいることで、なんとなく居心地の良さを感じることもできる。休憩時間には和気あいあいとした雰囲気で過ごすこともできる。直接仕事には関係ないプライベートな会話をすることなどで、良い気分転換にもなるだろう。